E4 service

Channel4は、英国での主導的な放送チャネルです。その若者向けのE4サービスは、毎月16~34歳の人の700万人以上が見ていて、この年齢層において最も強いブランドになっています。常に前を見ながら2007年の中ごろに、E4の経営者はWEBサイトを創設することを決断しました。単なるWEBサイトではなくて、webコミュニティーとして、視聴者が参加し、楽しめるものにしようと計画したのです。視聴者のロイヤルティを上げ、新しい収入源への道を拓くという、ビジネスの目標を拡大するために、新しい対話型のメディアを開設しようと考えました。

Highlights

  • ThoughtWorksは、人気シリーズの新シーズンの市場動向目標をChannel4が達成するための支援をしました。
  • 開発指針としてRESTfulを使用したことは、サイト全体を極めて軽く(lightweight)にし、また、そのコストを低減しました。
  • コンテンツ管理システムCMS(Content Management System)との革新的な統合は、編集者達による動的なページ作成を可能にしました。
  • 個人的なTVプログラマーのコンテンツは、実行時に更新出来ます。これにより、TVとWebとの完全な統合経験、というユーザの期待に添うことができます。
  • ’Dead Set’のためのマイクロサイトは、Bafta(英国アカデミー賞)のInteractive Creative Contribution部門賞を受賞しました。これは、ThoghtWorksの後方支援の賜物です。

Technology

このサイトはRESTfulアーキテクチャに基づいて構築されていて、JAVAおよびオープンソースライブラリを用いています。その他にも、次のような技術を用いています。
-PicoContainer (dependency injection)、String Templates(viewの中に論理記述を許さず、最良のコーディングを実践させる)、Hibernate(データ管理)、アジャイルツールCruise(Continuous Integrationに活用)、Mingle(ストーリー管理に活用)

E4は、すでに、ソーシャルネットワーキングサイトでの実験を行って、彼らの考え方をテストしていました。ショウ“Skins”のための MySpace area が、極めて人気があって、経営者たちはそこの視聴者たちに向けてユニークで適切なコンテンツ、例えば、エピソード追跡(episode trailers)やプログラムコンテスト他、を用意できると判断しました。そして、これであれば、YouTubeのようなビデオストリーミングサービスや、facebookのようなソーシャルサービスと競合しないと考えたのです。そして、そのプロセスの中で新しい収入源を創設することができると判断しました。

青信号―しかし、前方に高いハードルがある

Channel 4は、このプロジェクトに青信号を表示しました。ただし、財務的に成功することに対する強い指示が一緒につけられていました。プロジェクトは非常に厳しいタイムテーブルで進めなくてはならず、E4の最も人気のあるプログラムの一つとして新シーズン市場に参入しなくてはなりません。ということは、新しいサイトは、ちょうど6か月でオンライン化されなくてはならないのです。この短いタイムテーブルは、プロジェクトの資金回収期間が厳しく設定されている点からも厳しいものでした。このサイトは、投入資金をサービス開始後一年以内、すなわち、2008年の年末までに回収しなくてはならなかったのです。このプロジェクトは、資金面と時間面のハードルだけでなく、技術面での課題にも直面しました。ストレージとサーバーの容量が限定されていて、他のChannel 4 サイトと共有しなければならなかったのです。そして、そうでありながら、コミュニティー対話サイトの一つとして、その応答性能とスケーラビリティが保障されていなくてはなりません。成功は、それがユーザにとって使い易くて面白いか、沢山のユーザを得られるかにかかっています。したがって、性能とスケーラビリティは大きな関心事なのです。そして、このサイトは、10個の外部システム、特にコンテンツ管理システムとの間の複雑な統合がなされていなくてはなりません。

素早い着手―努力の焦点を絞る

ThoughtWorksは、サイトデザインを担当するサードパーティの専門家を含めた混成チームのリーダを務め、進捗の各ステップにおいて、E4と緊密に協業しました。E4のチームは、キックオフの時に何をできるようにするかについてのアイデアと想いで一杯でした。ThoughtWorksの標準化された流れに沿った開始プロセスは、このサイトの見込み客やビジネスに価値を提供するために最初にリリースすべきものを何にするかに焦点を絞る、ということでE4の人々を支援しました。プロジェクトの開始後、40名から構成されるチームは、Javaビルドによる標準的な部分を補うためにオープンソースライブラリーを活用し、予算の範囲内で機能を最大限に広げました。熟練した技術者達は、RESTful アーキテクチャと呼ばれる技術を組み込みました。これが公共的インターネットのインフラストラクチャーでの大量投資をすることなしに、インターネットキャッシュプロトコルを使いながら最小限のハードウェアでの負荷管理を実現しました。

技術革新―必要性と面白さから

革新的(innovative)とは、効果が得られる技術的な挑戦をすることを意味します。たとえば、コンテンツ管理システムとの統合は、Query Moduleという一種のURL特定ドメイン専用言語を用いて、求めるページ要素を含んだURLからページを作り出すこと、により実現されています。これにより、編集者や個人的プログラマーが、分きざみに自分の要求の周りを調査、検討することを可能にします。そのサイトがテレビのレギュラーショウと緊密に結合されていて極限的に最新であり、ユーザの期待がテレビとWebとの統合についての経験にある、ということが必須だったのです。このことへの答えとして、この特別なページは実行時にだけ実現できるのです―すなわち、常に更新され続けるのです。同じコンテンツに対して沢山の多様なビューが、ストレージを増やすことなく創造されるのです。


Channel 4は、この新しいサイトのインフラストラクチャーを、オンライン、オフラインの経験をヘッドライン付きで統合することに利用すべく、革新的な方法への投資を急ぎました。E4.com/deadest のマイクロサイトは、大々的で効果のあるウイルス感染的なキャンペーンを実行し、2009年のBAFTA(英国アカデミー賞)のInteractive Creative Contribution部門の賞を勝ち取りました。

E4のProgramme ManagerであるPaul Edwards氏は、次のように言っています。
「ThoughtWorksが創ったフレームワーク無しに、この賞を取ることはできなかったでしょう。」

E4.comのbusiness managerであるJames Tatam氏は次のように述べています。
「私たちが築き上げた関係、確立されたコミュニケーションとプロセス、ロンドンからの移転とインドのPuneでの増強、そして特に、配布ソフトウェアの生産性と品質、これらの全てが私の期待を上回るものでした。」

極限まで対ハッカー対策テストを行った

ハッカーにやられたとの悪い理由でのヘッドライン付きでサイトが停止になれば、技術面の輝きも失われてしまいます。セキュリティーを、極めて大切な課題と考えて、Channel 4は、サードパーティーの専門家に新しいサイトのテストを依頼しました。この専門家とE4内部の専門家とが、このサイトを破壊することで挑戦をしましたが、破壊は失敗に終わりました。

サービス開始―予定通り、予算通り

このサイトは予定通り2007年末にサービスを開始しました。そして、即座に、E4 programmeファンのコミュニティースペースとなりました。独特のE4コンテンツに加えて、このサイトはユーザが生成したコンテンツ、コメントおよび人気投票を可能としました。このサイトを単に使うだけではなく、参加するユーザに焦点を当てることになりました。このアプローチは受け身のビジターもアクティブなコミュニティーに巻き込むことになりました。もちろん普通のビジターに対しても同様です。自動的調整プロセスが、これらの顧客に対して、すべてを管理可能にしています。


RESTfulアーキテクチャーを使うことを決断したことにより、サイト全体が4台のサーバーでバックアップされ、このバックアップサーバーは他のChannel 4サイトと共用されています。このサイトは、1秒当たり、1,000の読み込み要求に、1秒当たり60~70の書き込み要求に対応できます。

E4.comのbusiness managerであるJames Tatam氏は次のように述べています。
「私達は、この特別なタイプのプロジェクトで証明された信用状を示すことができて、かつ強い開発チームが用意できて、そして挑戦に対して革新的で創造的である、そのようなパートナーを必要としていました。-私達は、ThoughtWorksはこれらの全ての要求項目を満たしたと感じています。」

Channel 4のIT security and disaster recovery担当、Martyn Lewis氏は次のように言っています。
「Mrs. Miggins’ pie shopでの素晴らしい食事のほうびを頂いても、それを壊してしまえば、それはなかったことになります。」

成功は成功を育む―世界中で

2007年末のE4サイトのリリースに続いて、このサイトの継続的な改善を、インドのPuneにいるThoghtWorksのオフショアアジャイル開発チームに依頼することをChannel 4チームは決断しました。この移転は、「種付け訪問」に基づく英国からのTechnical Leadにより管理されました。彼等は、数週間にわたりPuneのチームと一緒に働き、Channel 4とは要求条件で協業して、すべてのパーティーがアーキテクチャと業務を完全に理解したことを確認しました。日々のコンタクトが、毎日の電話スタンドアップコンファレンス、ビデオコンファレンス、webex、およびskypeで行われ、管理されました。プログラム提供のチームは、PuneのThoughtWorksのチームと、ロンドンのChannel 4のチームで物理的に分かれていますが、協業を継続し、高価値の機能をビジネス側に提供することを続けました。彼等は、メインサイトのサービスが開始されたのち、宣伝改革機能(advertising innovations)やゲーム機能をすでに提供しています。

原文:Case study - E4(ThoughtWorks社サイト)

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